妄想!やれたかも委員会!「ワークショップと自転車」

あれは一体なんだろうと言う日々がある。

何度思い返してもわからない

「例えば」

「まさか」

「仮に」

「もしも」

「ひよつとしたら」

すべが交差する人生の五叉路

そっとそれが出る人生の隠し味

妄想!やれたかも委員会!

オカポン
ようこそいらっしゃいました。あなたの青春の置き土産、オカポン@舞台俳優です!
メリーさん
メリーゴーランドのたね馬!メリーさんぞな
オカポン
さあ、当時の自分には為す術がなかった、いや、本当はやれたかもしれないあの夜の一瞬のきらめきへご招待いたしましょう!

 

「ワークショップと自転車」

当時僕は、20代の最後の年を過ごしていて、芝居に打ち込む中、芝居のワークショップに通っていました。

ワークショップ自体は水曜日曜の18時から22時で、昼間のバイトを終えてからして足しげく通っていました。

芝居のワークショップといってもやっている事は、ストレッチをしたり、発声練習や、簡単なシアターゲーム、台本の抜粋を読んで終わる簡単なものでした。

ワークショップに入ってもう1年が過ぎる頃、新しく入ってきた若い女優がいました。

 

その中にいたのがS子でした。

最近所属していた劇団をやめ、フリーになったばかりの彼女。

新たな活動の場を広めるために、ワークショップに参加してきたそうです。

江古田のS子

ぱっと見地味で、女優と言うよりは、スタッフ向きな外見。

性格はその外見に違わない真面目な子でした。

 

その彼女もワークショップに通い始めて半年が経った頃。

当時中野区に住んでいた私は、ワークショップ自転車で通っていました。

飲み会も終わり帰るとことになり、自転車に乗ろうとすると

「自転車なんですね」

S子が話しかけてきました。

「どこなんですか、家」

「江古田だよ」

「わー!うちも江古田なんですよ」

「へー!そうなんだ」

「じゃあ乗ってく?」

冗談半分で自転車の2人乗りを誘うと、

「えーいいんですか?笑」

自分が誘った手前断ることもできず、2人乗りをして江古田の方まで帰りました。

季節の秋も終わりの頃。

ゆっくりこいでいく自転車は、程良い風も気持ち良くて、二人で芝居の話をしながら、あっという間に江古田につきました。

「ありがとうございました!」

「おう、おやすみ」

そんなことがあってから、2人がワークショップで一緒の時は、ほぼ一緒に自転車に乗って江古田に帰るようになりました。

それからというもの、S子とはお互いのことをよく話すようになりました。

歳は自分の4つ下。

普段彼女は昼間の仕事をしながら、いろんな小さな劇団の芝居に出ていました。

ワークショップも慣れてきて、芝居の抜粋の短いシーンでは、よく相手役をやるようになってました。

自分のことや失敗のことや、前にいた劇団の話などもよくするようになりました。

自転車での帰り道はバイトの話や、最近見た芝居の話、今日のワークショップのことや、オーディションに落ちた話など。

自転車の帰り道は飽きることがなく、あっという間に家に着きました。

 

「うちでよかったら上がってってください」

ある時のワークショップの帰り、いつものように自転車で送っていくと、

「もう一杯、飲んでいきませんか」

とS子からの言葉。

もう、彼女の下宿の近くの住宅街。

家の近くの坂道を降りたら周りがやっている飲み屋はおろかコンビニもなく、飲める店はありませんでした。

「うちでよかったら上がってってください」

「散らかってますけど。笑」

 

「え?!」

 

初めて彼女の下宿に上がりました。

 

散らかってるとは言えないくらいきれいに片付いたワンルームの小さな部屋は、小さな本棚とシングルベッド、整理された台所がありました。

「こんなもんしかないですけど」

缶のレモンチューハイを二本取り出して、その場にあったかわきものと一緒に飲み始めました。

たわいもない芝居の話や、最近見たドラマの話などしているうちに、いつの間にか恋愛の話になりました。

入っていた劇団で先輩の役者と付き合っていたこと、お互い売れたくてもがいていたけど、芝居の方向性の違いや、若さからの焦りでうまくいかないようになり、別れてしまったこと。

自分も今まで付き合っていた人とうまくいかず、少し前に別れた頃のことなど。などなど。

とりとめもなく話していました。

帰りますか?

すすむ缶チューハイの本数。

 

冷蔵庫に入った酒もなくなり、夜も更けてきたころ、

「帰りますか?

それとも、ここで寝てきます?」

「(?!?!)」

今まで飲んでいた小さなテーブルを端に寄せて、ブランケットを一枚、ゆかに敷きました。

「電気、消しますね」

明かりが消えてから、しばらく芝居のバカ話をしていたと思います。

薄暗い部屋の大きさは多分、6畳一間。

彼女はなぜかベッドに寝ないで、2人とも敷いたブランケットの上にざこ寝になりました。

過去の恋愛の話をしていて、恋愛観や夢の話をしていたのがついさっきまで。

今はお互いに独り身。

その後すぐに彼女の寝息が聞こえてきました。

彼女の小さな薄暗い部屋で、二人。

彼女の寝息だけが静かに響いてました。

 

あくる朝早く。

彼女の下宿を2人で一緒に出ました。

彼女朝のバイトに行くために桜台の駅から電車に乗り、自分もまた朝のバイトに行くために自転車をこいで、自分の下宿に戻りました。

 

その後S子と

ワークショップで何回か一緒になったのですが、お互いのバイト、お互いの舞台が忙しくなり、そのワークショップに行くことも少なくなりました。

その後、S子とは会っていません。

 

はたしてこれは、やれたのか?

それとも?

今となっては、

遙かなる時の流れの中にただよう木の葉のように儚くおぼろげです。

 

時のいたずらか、ちょっとしたボタンの掛け違いなのか。

過ぎ去った刻の結び目の決して結論が出ることのない、一瞬のきらめき。

そんな人生の狭間のこのページで、またあなたとお逢いしましょいう!

妄想!やれたかも委員会!

次回もお楽しみに!

 

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ABOUTこの記事をかいた人

オカポン@舞台俳優です!18年11月にブログを開設! 中二病でも恋がしたい!失敗→いい歳して純愛を目指し、撃沈!→理想の彼女のハードルを上げすぎ、独りぼっち→仕事と恋愛、ビッグな俳優を目指して中二病再発!数撃ちゃ当たる?!恋愛こじらせ中!!